本作は顔と手足はタコだけど体は人間。そんなマイホームパパが主人公のアクションアドベンチャー、『Octodad』の続編です。オリジナル版を開発したのは米デポール大学の学生チームで、PC向けにフリーウェアで配信。2011年度のインディペンデントゲームアワード(IGF)で学生部門の最優秀賞に輝きました。
その後チームが中心となってYoung Horses, Incを起業。その結果生まれたのが本作『Octodad: Dadliest Catch』というわけです。2011年にはキックスターターで2万4320ドルの資金調達に成功。もともとPC向けに2013年リリース予定となっていましたが、新たにPS4での販売が決定。開発チームは8名で、さらに2名の3Dモデラーが手伝ってくれているという、まさにインディスタイル。同社サイトによると2013年または2014年の早い段階にリリース予定としています。
前作では美人の奥さんと二人の子どもに囲まれ、平和に暮らしつつ、なんとか自分の正体を隠し通してきたOctodad。しかし、次第に増加する妻の不信に耐えかねて、本作では地元の水族館に向かうことに(同社サイトより)。そんなの外見を見ればわかると思うのですが、そこはそれ「恋は盲目」という奴でしょうか?
プレイデモでは結婚式に向かうOctodadの珍道中が描かれました。今日は大切な結婚式。控え室のOctodadは扉の鍵を開け、タキシードに着替え、蝶ネクタイを締めて、花嫁の待つ協会へと急ぎます。祭壇に到着したOctodadは小物入れから指輪を取り出し、花嫁の薬指にはめてゴールイン。ただ、これだけのことがドタバタになってしまうんです。だってOctodadはタコ人間なんだから。誰も知らない知られちゃいけない・・・。
本作の最大の特徴は、その操作方法にあります。まずL1ボタンで上半身と下半身の切り替えを行います。上半身モードの時は右スティックで手(触手)をぐりぐりと動かし、R1ボタンかXボタンでアイテムをつかみます。下半身モードの時は右トリガー、左トリガーがそれぞれ右足・左足に対応し、交互に押して二足歩行。方向転換は左スティックで行います。
もっともOctodadはタコなので動きもグニャグニャ。細かい操作など臨むべくもなく、Octodadが動いた後は常にモノが床に散乱してしまいます。協会でもテーブルをひっくり返しながら進むと、それだけ参列者の白い視線を浴びてしまう始末です。なぜ、これで正体がばれない? それにしてもなぜ結婚できたんでしょうか、この二人・・・。
思うように操作できないキャラクターをゲームプレイの中核においたタイトルといえば、古くは『マーブルマッドネス』などが思い浮かびますが、操作性の悪さをユーモアに転化させたゲームというと、ちょっと思い浮かびません。まさに学生ならではの発想だと言えるでしょう。そして、この奇天烈なゲームがIGFで受賞し、PS4で商業配信されるまでに至ったことに、改めて驚きを感じ得ません。
最大の問題はこのゲーム史に(いろんな意味で)名前を残しそうなタイトルが、日本でリリースされるかということ。プレスカンファレンスでもSCEワールドワイド・スタジオ社長の吉田修平氏がお気に入りと話していたタイトルだけに、期待したいところです。
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