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【PR】世界を救う前にハープでも奏でよう。新作RPG『Two Worlds II』プレイレポ

かつてOblivionクローンといわれるも大きな評価とはいかなかった欧州産RPG、Two Worlds。その一作目から約3年半を経て、大きな進化を遂げたのが、今回ご紹介する Two Worlds II です。日本でも発売される本作が、はたしてどういった出来になっているのか、序盤をプレイ

家庭用ゲーム Xbox360

かつてOblivionクローンといわれるも大きな評価とはいかなかった欧州産RPG、Two Worlds。その一作目から約3年半を経て、大きな進化を遂げたのが、今回ご紹介するTwo Worlds II(トゥーワールド2、以下“TW2”)です。日本でも来週発売される本作が、はたしてどういった出来になっているのか、序盤をプレイした感想をお届けします。

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私がゲームを起動して最初にやることは……オプションのチェック。TW2では、カメラ感度、X軸/Y軸反転、ダメージ表示(ダメージ表示オンがおすすめ。敵の頭からポップアップする数値のおかげでアクションっぽくなる)、そしてオートセーブ! しかも「オフ/2分/5分/10分/15分/30分」と細かい設定が可能。

最近のRPGはいつでもセーブOKが基本ですが、それゆえにセーブを忘れるということがしばしば。実際にプレイ中は「え、序盤でこんな強い敵!?→油断死」「うっかり(またはおもむろに)衛兵を殴っておたずねものに→衛兵超強い→一撃死」「塔のてっぺんにいるボスっぽい人倒す→剥ぎ取りで強い槍を手に入れてはしゃぐ→帰り道で足を踏み外す→転落死」といったデスケースにあふれているのです。ということで、ついセーブを忘れてしまう人には助かる機能。キーコンフィグができないのは痛い(かもしれない)。TW2はボタン配置がけっこう独特で、慣れるまでは苦労するかもしれません。難易度は「イージー/ノーマル/ハード」が選択可能、また気になる日本版のローカライズ仕様は「英語音声/日本語字幕(字幕ON/OFF可)」となっています。


キャラメイクにおける基本顔パターンは多くないものの、細かい設定が可能「ランダムに作成する」を選んで微調整していく、というやり方もよさそう



オープンワールドRPGの楽しみ方は人それぞれだと思いますが、自分はメインストーリーを横目に「とりあえず寄り道しまくる」。そういった意味でTW2はその欲求に応えてくれるものでした。冒頭はストーリー導入&チュートリアル(戦闘の仕方、クラフト、調合など)でやや退屈でしたが、プレイ開始から2時間を超えた辺りで、オープンワールドならではの自由を手に入れられます。しばらくするとチェズナダールという大きな街に行けるのですが、その辺りからいっきにおもしろくなっていく感じがしました。

これはメインクエスト/サブクエストどちらにも言えることですが、TW2はとてもユーザーフレンドリー。画面上部には「次に行くべき場所/やるべき目的」が示され、マップには「目的地」が印される。極端な話、「○○へ行け」という指示に従って、地図を見て目的地へ向かうだけでOKです。このユーザーフレンドリーさは、ともすれば作業感を産むかもしれません。


クエストでは、画面上部に文章で指示が、ミニマップに旗印で目的地が示される。絶対に迷わない親切設計ながら、探し回る楽しみは薄れるかも


ただTW2の特色でもあるクエストの自由度は、この作業感をかなり漂白してくれます。単純に「誰か特定の人物に会って会話中の選択肢を選ぶ」だけではありません。例えば、「閉まっている門の先に行きたいが通行証が必要」という状況が発生する。その時、「A:ある男に偽の通行証を書いてもらうためインク瓶を手に入れる」「B:ある男に金を払って秘密の抜け道を教えてもらう」「C:ある女を助けて秘密の抜け道を教えてもらう」といった選択が可能。さらにAは派生して「A:そのインク瓶を渡す」「B:その男を憎んでる元妻にインク瓶を渡す」と、フラグを立てるための人物が複数用意されていたりします。

クエストは芋づる式に発生するので、やればやるほどそのサブクエストは深みを増していきます。「近くの村に馬がいるらしい→その病気の馬のために薬草を探す→薬草を渡して馬をもらう→その村の飢餓を解決するため隣の村へ→村同士の交易を再開するため乗馬でタイムアタック→その村のために水源を探す」とクエストは連続していきます。

しばしば“おつかい”と揶揄されるサブクエスト、TW2もたしかにおつかいっぽくはあるのですが、ひとつのクエスト=点ではなく、いくつものクエスト=線で描かれることで、ひとつのサブストーリーのような様相となっていきます。上記のクエストは最終的に「協力するか殺すか」といった選択にまで至りました(自分はその人物が持っていた強そうな槍が欲しい! という不純な動機により協力を拒む)。「選択するという自由度×連なりによる物語性」で構成される膨大なクエスト群が、TW2の醍醐味といえそうです。


みんな大好きロックピック(カギ開け)も登場。難易度もいろいろありますキーアイテムが鍵箱に入ってることもあり、かなり重要なアクション


こうしたレベルでの「自由度」の一方で、メタレベルでの「自由度」はあまり無いかもしれません。重要なキャラには攻撃できない、一般人を攻撃しても死なないなど、ゲーム内の規則からやや逸脱した自由度には限りがあります。道中でアルタンというヤツに出会って、にくたらしい物言いをするのでちょっと一発ぶん殴ってやろうと思ったら…反応無し。殴るのがダメならと思って、アルタンの住居にある戸棚をロックピックで開けて中のポーションを取っても…無視。

ただ公式サイトには「スリや錠前破りで街の人々のお金を巻き上げたり、衛兵を倒して持ちものを奪うといった、アウトローな生き方も可能」とあり、一般人にはこうした悪事も有効のようです。今のところ衛兵超強いんですが、いつか倒せる日が来るのでしょうか。


イベントシーンや会話シーンでは主人公が強気にしゃべりまくり自作のキャラをカットシーンで見るのって楽しいですよね



本作ではイベントシーンもちょくちょく入れば、会話シーンもけっこうあります。そこで主人公が「しゃべる」ことは大きなポイント(会話中にカメラ&主人公を動かせる、というちょっとしたおもしろ要素もアリ)。プレイヤー=プレイヤーキャラクターとはいかず、プレイヤーの思惑を離れて、お前そういう言い方するんだ、ということはあります。

どちらかといえば「強くてクールで自信家でちょっとキザ(そしてなぜかいつもカメラ目線)」な主人公が画面にいるので、「弱気でシャイ」や「田舎者で愚鈍」といった脳内設定は無効化されてしまいます(ちなみに自分はキャラクター作成の時点で、身長MAX、足の長さMAX、顔はイケメン、長髪シルバーという、いかにもな主人公をつくったのでぴったりハマりましたが)。あとやっぱりシングルプレイでは女性キャラはつくれないみたいです。おそらくメインストーリーの都合。

もうひとついえば、会話ができるのは限られたキャラのみ(会話可能なキャラにはアイコンがついています)。前述のチェズナダールという大きな街にはたくさんの人がおり、確かに「生きている世界」を感じられるのですが、一部をのぞいて会話はできません。人々との(一見無駄な)会話からゲーム世界の理解を深めていくという楽しみ方は、TW2においては限定的になりそう。


ミニマップの青いアイコンが会話できるNPCの居場所住人みんなと会話してみたかったという気もします




リアルタイムRPGをしばしば「アクションRPG」と呼ぶことがありますが、TW2はたしかにアクションRPGと呼んで良いかもしれない。なにより「ダッシュ」が躍動感ある移動を可能にしてくれてます。ダッシュが便利すぎて、私は手に入れた“名馬”を村の入り口におきっぱなしです。ダッシュ斬りやコンボ、ブロックにカウンターなど、攻撃でも多彩なアクションが用意されています。スキルは経験値を貯めることで強化でき、また指南書を手に入れることで解放されていきます。武器は基本的には「片手持ち武器(+盾)」「両手持ち武器」「弓矢」「魔法」に分けられます。弓矢おすすめです。なんとオートエイムな上に矢は無制限!

ブラー効果で分かる、ダッシュの威力!右下の黄色いのがスタミナゲージで走ると消費


ヒット&アウェイが可能な弓矢。スナイピングやマルチショットもできます


馬も走らせるのも楽しいんですけどねジャンプで障害物を越えることもできます


スキルポイントを項目別に振り分けて強化。特定のスキル解放には指南書が必要


余談ですが装備の名前がいいです。「鋭利なグラディウス」「怒りのモール」「過酷なる広刃の斧」「血呑みのフランベルジュ」「強固な大鷲の弓」などなど。このネーミングにビンビンくる人もいるんじゃないでしょうか(性能が名前負けしてるってこともしばしばありますが)。装備品には必要ステータスが設定されており(「必要筋力:10」や「必要レベル:15」など)、装備したい装備品にあわせて主人公を成長させていく、というやり方もあります。


最後に「楽器演奏」。個人的にはまさかの音ゲーだったので驚きでした。やり方はギターヒーローなどと同じ(入力に成功し続ければスコアの倍率が上がるのも同様)。4ボタンなど楽勝、と思ってましたがギターやバイオリンはちょっと難しいです。楽器/楽譜は購入することで増えていきます。現時点で「ドラム」「フルート」「ギター」「ハープ」「バイオリン」を確認。楽譜は今5つで、楽譜によっては対応していない楽器もありますが、楽器×楽譜の組み合わせで、すでに20パートほどの演奏が楽しめています。


楽譜はもちろん楽器ごとにノートは異なり、難易度もさまざまボタン長押しもあって、楽器に見合ったそれらしい落ち方をしてきます


ミニゲームのひとつとして紹介されているに過ぎない楽器演奏に執心するのは、ただ音ゲーが好きだからではありません。その稼ぎが半端ないのです。「人通りの多い場所で演奏すれば、チップをもらえることもある(公式サイトより)」――チップというとちょっとした金額に思えますが、実際は「職業は演奏家」レベル。演奏に出会うまで所持金が900アウラ(※アウラはアンタルアの通貨単位)程度だった主人公。あるクエストでは500アウラ要求されて血涙を流し、「旅人の帽子(序盤装備)」を買うのに逡巡を極めていたこの男が、初めての演奏(ある程度大きな町や村には演奏家がいてセッションできます)で300アウラをゲット。

しばらくやってたらどんどん上達し、その結果「楽器:ハープ × 楽譜:交易の風+演奏家」という組み合わせでフルコンボを達成、なんと4070アウラをゲット! この金額は、序盤の雑魚キャラ(の割にけっこう強い)バーン20匹くらいから剥ぎ取ってそれを売却するレベル。それがものの1〜2分で手に入るのです。ノーリスク・ハイリターンな稼ぎ口を手に入れた主人公は、その後も幾度となく演奏家とのセッションを行い、所持金を32000アウラほどにし、剥ぎ取った装備品は全てクラフト用素材に回すのでした。

ちなみに時間帯や人の多さで稼ぎは変化。夜に一人で演奏しても稼ぎは無しです。お金は店売りの指南書やクエスト(あるサブクエストでは20000アウラ要求された)でけっこう無くなっていくし、どうやらマイホームも購入できるようなのでいくらあっても良いです。が、ミニゲームでこんなに稼いじゃって大丈夫? 余談ですが、演奏できる曲はけっこう雰囲気があって良い曲です。


装備品は素材に分解したり、クラフトで強化したりできる楽器演奏のおかげで素材も充実してきました




オンラインマルチプレイについて。マルチはシングルとはキャラクター別です(マルチでは女性キャラクターも作成できます。私はダークエルフ:女性でプレイしてみました)。モードは「ヴィレッジ」「デスマッチ」「ストーリー」「デュエル」「水晶ハント」の5つ。マルチプレイでのレベルアップもあり、カスタムマッチでは対戦する相手のレベル設定「近似(レベル 1〜6)」も行えます。

一番の特徴「ヴィレッジ」のプレイには10000アウラ必要で、しばらくは他のモードをプレイしてお金を貯める必要がありそう。「デスマッチ」など対戦系は海外プレイヤーとのレベル差もあって、なかなか難しいところもあるかもしれません(クイックマッチに参加すると周りはレベル40前後、案の定キックされました)が、「ストーリー」はレベル1の私がホストになっても滞りなく始められました。最大8人までプレイ可能ですがその時は4人でプレイ。

お世辞にも共闘感があるとは言えなかった(ジェスチャーや簡易メッセージのような機能は無い模様。アイテムの取引は可能)ものの、同じ世界に、それぞれ違う見た目をしている人が集まり、それぞれ意思を持って動いている、それだけでちょっとわくわくしてきます。マルチプレイがどのくらいディープに楽しめるのかは、もうちょっとやりこんでみないと何とも言えませんが、需要の高い「Co-opができるRPG」作品のひとつとして候補に挙げていい作品だと思います。

本当はもっとマルチプレイに時間を使いたいのですが、サブクエストはいっこうに無くならないし、メインクエストは後回しで進まないし……。というわけでTwo Worlds II、マルチも含めてやりこむ気があれば十分に応えてくれるはず。紙幅の都合上、ここではストーリーやキャラクター、ゲームの概要などをほぼスルーしていますが、そういった部分は公式サイトをチェックいただければ。


主人公とどうやらねんごろになりそうな女性も登場この画像では分かりませんがミニスカ着用


日本ではユービーアイソフトから発売されるTW2。ローカライズの経緯を聞くと、「UbisoftではRPGの開発はほとんどおこなっていないので、ヨーロッパの大作RPGは挑戦したい魅力的なジャンルでした」「海外から開発担当者が来日して直接ゲームのプレゼンテーションを受け、最終的にはそのプレゼンテーションでゲーム内容を見て販売を決めました」「特に圧倒的な自由度のカスタマイズ性と、最大8人で協力できるマルチプレイの幅広さが日本人向けのゲームだと判断しました」とのコメントをいただけました。販売を手がけたXブレードと同じドイツのZuxxez Entertainmentが権利元だったという縁もあり、前作未発売のTW2が、日本語で楽しめるに至ったようです。

なお本作については、既に海外レビュー評価もご紹介していますが、個人的に「粗野で古臭くもあるが投げ捨てるにはただひたすら愛らしすぎる」という意見に共感。欠点もあるが良いところもたくさんありどこか愛おしい、そんな気にさせてくれるゲームだと思います(あとはまさかの音ゲーでプラス1点!)。海外RPGファンのみならず、普段あまりなじみのない人も、欧州製ならではの独特の雰囲気を味わってみるのもいいのでは。マルチプレイもあるので、フレンドとのコミュニケーションにも有用ですよ。

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※この記事はレビュー用ディスクによるため、製品版とは多少内容が異なる場合もあります。ご了承ください。
トゥーワールド2
ジャンル: RPG
対応機種: PlayStation 3/Xbox 360
プレイ人数: オフライン1人
プレイ人数: オンライン最大8人
メディア: Blu-rayディスク1枚/DVD-ROM1枚
価格: 7,980円(税込)
発売日: 2011年2月17日予定
発売元: ユービーアイソフト株式会社


(c) 1999-2011 by Zuxxez Entertainment AG, developed by Reality Pump.
Zuxxez and Two Worlds 2 are trademarks of ZUXXEZ Entertainment AG, Germany. Published and distributed by UBISOFT Entertainment under license from Zuxxez Entertainment AG. UBISOFT and the UBISOFT logo are trademarks of UBISOFT Entertainment in the US and/or other countries.


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