話題のモンスター収集&サバイバルクラフト『パルワールド』が、様々なプラットフォームで同時接続数や販売本数を伸ばし続け、大きな話題となっています。Steamには本作を含めた「クリーチャーコレクター」ジャンルのゲームも多く登録されており、さまざまな作品が高い評価を得ています。
本記事では、Steam「クリーチャーコレクター」ジャンルの作品から、筆者がプレイした日本語対応済みのおすすめ作品3本を紹介していきます。
『テムテム(Temtem)』
◆もはや超定番作品!MMOならではの楽しみ方も多い
スペインの開発スタジオCremaが手がける『テムテム』は、モンスター収集要素とMMORPGを組み合わせた作品です。2018年にKickstarterキャンペーンをスタートし、最終的に目標の800%以上の支援を集めることに成功。その後2021年にSteam早期アクセスで配信され、2022年にPC/PS5/Xbox Series X|S/ニンテンドースイッチ向けに正式版がリリースされました。
本作の特徴はやはりMMORPGであること。プレイヤーは世界を冒険しながらモンスター「テムテム」を集め、他のテイマーたちとバトルを行いメインストーリーを進めていくのですが、フィールド上では他のプレイヤーたちもそれぞれの冒険を行っています。
他のプレイヤーと協力して遊んだり、クラブを作ったりできるだけでなく、手持ちのテムテムを交換することも可能。クロスプレイにも対応しているのでユーザー数も多く、チャットなどで交流も盛んに行われています。対戦では「ピック&バン」が採用されているので、普段とまた違った戦略も楽しめます。
MMOですが、もちろんソロプレイでも十分楽しめる内容です。豊富なテムテムを集めるために世界中をくまなく冒険したり、カスタマイズを楽しんだり、最強の組み合わせを考えたりと、色々な遊び方も用意されています。なお、バトルは比較的難易度が高いので、テムテムの相性やスキルなどを考えて挑まなければなりません。
2年間の早期アクセスを経て完成したストーリーキャンペーンもやりごたえ抜群。テムテムのデザインや世界の雰囲気も良く、冒険や戦闘だけでなく釣りなどのアクティビティも用意されています。2023年12月にもバランス調整を含めたアップデートが行われており、公式サポートもしっかりしています。
『Monster Sanctuary』
◆モンスター収集×メトロイドヴァニアなRPG!
ドイツのデベロッパーmoi rai gamesが手がける『Monster Sanctuary』は、モンスター収集とメトロイドヴァニア要素を組み合わせたアクションRPG。こちらの作品も2018年にKickstarterキャンペーンを成功させ、2019年にSteam早期アクセスでリリース。2020年12月に正式版としてPC/コンソールでリリースされ、日本語にも対応しています。
ゲームとしては横スクロールのアクションゲームスタイルで、フィールドにいる敵モンスターにぶつかることで戦闘になるシンボルエンカウント方式。戦闘は手持ちのモンスターによる3vs3のコマンド式バトルです。モンスターとの戦いに勝利すれば、新たな仲間になる「卵」が入手できることがあります。
戦闘ではプレイヤーがどのような戦いを行なったかが評価され、残り体力やデバフなどの内容によって獲得できる報酬にボーナスが入ります。モンスターの装備や強化にはアイテムが欠かせないので、雑魚モンスターとの戦いでもどれだけボーナスを稼げるかと言うのが重要です。
そして本作では、仲間にしたモンスターごとの「特性」によってフィールド探索が大きく拡がります。例えば鳥モンスターだったら短時間飛行できたり、剣を持つモンスターならツタを切り裂いたり、設置されている属性ごとの仕掛けを起動したりと、隠された道や宝箱を探し出すためにはモンスターたちの力は欠かせません。
さらに、初期モンスターであっても常に活躍の機会を用意できる幅広い育成要素も大きな魅力。各モンスターごとにスキルツリーがあり、アタッカーやサポーターなどいくつもの成長方針が用意されています。同じモンスターであってもプレイヤーごとに違ったスタイルが楽しめます。
メトロイドヴァニアであるため、適切な特性を持つモンスターを持つことが必須な作品なので、育成の自由度でプレイヤーに愛着を持たせている印象があり、非常に丁寧な作りのゲームです。探索やストーリー、ライバルとのバトルはもちろん、アリーナやオンラインでの対戦などのやりこみ、チャレンジ要素も豊富です。
『Patch Quest』
◆スピード感あふれる高難度アクション!コレクション要素もたっぷり
最後に紹介するのは、Lychee Game Labsの手がけるハイスピードアクション『Patch Quest』です。 ローグライク、メトロイドヴァニア、モンスター育成のジャンルから着想を得たという本作は2021年にSteam早期アクセスをスタート、2023年に製品版へと移行しています。
物語の舞台は、かつて大きな一枚の生地のようにつなぎ合わせていたものの、大惨事によって地形がバラバラの“パッチ”のようになってしまった世界。ゲームの目的は世界を冒険して世界を再び元の姿へと修復することですが、各地には危険なモンスターや罠が待ち受けています。
プレイヤーは手に持っている投げ縄を使ってモンスターを捕まえることで、騎乗して使いこなせるようになります。それぞれのモンスターごとに攻撃方法や特性が異なり、冒険中に一度だけ使える強力なスペシャルスキルなども用意されています。地形ごとに環境や罠が大きく異なるので、対応する特性を持ったモンスターに乗り換えることも重要です。
とてもキュートな見た目の本作ですが、ゲームとしての難易度が非常に高いのも大きな魅力。特にボス戦などは弾幕シューティングのような圧倒的な攻撃量に対処する必要があります。マップ内にはさまざまなパワーアップや攻撃を変化させる「果物」なども配置されているので、うまく利用していきましょう。
ローグライク要素のある本作では、毎回ランダムな地形と配置を冒険することになり、力尽きれば獲得したものを失ってしまいます。しかし、冒険レベルが上がれば恒久的なパッシブ能力「ガジェット」が入手可能になるので、プレイすればするほど確実に自身の成長を実感できるようになっています。
また、ゲーム内のコレクション要素も充実しています。モンスターはもちろん、マップ内に落ちている植物などのオブジェクトも回収することが可能で、それぞれに図鑑の項目も用意されています。個人的には「投げ縄でモンスターをつかんで周囲を回る」というひと手間かかる捕獲プロセスがお気に入りです。
「クリーチャーコレクター」はすでに一大ジャンルでありRPGやアクション、サバイバルといった定番ジャンルだけでなく、少し変わったアプローチの作品も揃っています(タグとして大まかすぎる作品もありますが……)。「モンスターを捕まえて仲間にする」というのは、すでにひとつのお約束になっているのだと思います。
いわゆる定番作品と呼ばれるものは、やはりそのゲーム性やコレクション性などを含めやりごたえのある作品が多いものです。今回は筆者のオススメゲームを紹介しましたが、皆様もモンスターデザインやゲームの雰囲気など、気になるゲームがあればチェックしてみるのはいかがでしょうか?