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「四季の光景」を美しく描く、携帯機の傑作!今こそスイッチオンラインに追加された『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実』を遊んでほしい

ニンテンドースイッチのオンラインサービス『ゲームボーイ Nintendo Switch Online』にて配信された、『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実』を語りたい!

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「四季の光景」を美しく表現した、携帯機の傑作!今こそスイッチオンラインに追加された『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実』を遊んでほしい
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7月27日、ニンテンドースイッチのオンラインサービス『ゲームボーイ Nintendo Switch Online』にて『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実』(以下『ふしぎの木の実』)の配信が始まりました。

このタイトルが発売されたのは2001年2月27日。21世紀が始まって間もない頃で、同時にゲーム業界にもある変革が起こっていました。

そして当時の子供たちも、『ふしぎの木の実』のゲームシステムに心ときめかせていました。「カプコンゼルダ」の第1作目としても名を馳せたこのタイトルを、早速プレイしてみましょう。

◆カプコンが開発を担った『ゼルダ』

『ゼルダの伝説』シリーズは、90年代を少年として過ごした筆者にとっても思い入れのある作品です。

『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』は、まさに90年代を席巻した超名作と言えます。当時の筆者の家は、法務省管轄の4階建ての官舎。父親が刑務官だったためですが、この官舎に住む子供たちは例外なくスーパーファミコンを持っていました。そして、『神々のトライフォース』の所有率は100%。それだけ絶大なブームを巻き起こしたタイトルだった、というわけです。

『神々のトライフォース』発売から10年後、ゲームボーイカラー向けに開発・発売されたのが『ふしぎの木の実』。この時代、ひとつのタイトルにソフトが2本用意されるということがだんだんと当たり前になり、ゲームに与えられるシナリオも多彩の一途を遂げます。

その上で『ふしぎの木の実』は、従来のゼルダシリーズらしい謎解き要素もしっかり与えられています。

発売は任天堂ですが、開発の大部分はカプコンが手掛けているのも大きな特徴です。「カプコン=格ゲー」というイメージが根強かった時代、「カプコンが開発を担ったゼルダ」は極めて新鮮な印象をユーザーに与えました。

◆「携帯機は据え置き機のミニ版」ではなくなった!

『ふしぎの木の実』には『大地の章』と『時空の章』という2本のカセットがあります。

ゲームシステムは同一ですが、シナリオは全く異なるこの2本。『大地の章』では季節のサイクルが狂ってしまった世界を旅し、『時空の章』では今と昔を行き来しながらダンジョンを攻略します。もちろん、ゲーム内の登場キャラクターもそれぞれ異なります。

必ずしも2本同時に買い揃える必要がなく、どちらから攻略しても構わないように設計されています。ですが、このタイトルの醍醐味はやはり2本揃えた場合に発生するシナリオ。どちらか一方の章をクリアした場合に確認できる「あいことば」を、もう一方の章で使う仕組みです。

こうすることで、「本当のエンディング」にたどり着くことができます。

ここでその詳細を書いてしまったらネタバレになりますから、気になる方(特に10代の若者)は一度ニンテンドースイッチで『ふしぎの木の実』をプレイしてみましょう! 「これが本当に20年以上も前の(しかも携帯機の)作品なのか!?」と驚愕するはずです。

あまりに緻密過ぎるドット絵、そして爽やかで温もりのある世界観の表現。大人から子供まで楽しくプレイできるくらいの程良い難易度。

今でこそ携帯機は据え置き機に引けを取らないパフォーマンスを発揮しますが、当時の携帯機はあくまでも「据え置き機のミニ版」。据え置き機のソフトとして話題を呼んだ作品を無理やり携帯機に移植した結果、どうしようもない駄作になってしまった……ということも珍しくありませんでした。

もちろん『ゼルダの伝説』シリーズは、その例外です。

『大地の章』は「乱れた四季のサイクル」が表現されていますが、ゲームボーイカラーの発色は現代の目から見ればかなりの制約があります。にもかかわらず、春夏秋冬の温度差が一目で分かるほどにはっきりと区別されています。

どうして携帯機で、これほどの季節の差を再現できるのか……! 小さな画面の前で感動の溜め息をついた子供は、決して少なくないはずです。

◆新たな課題を解く勇気

かつての筆者は、『神々のトライフォース』の難易度に頭を抱えていました。

一言で言うと、難しい! しかしこの「難しい」とは「理不尽」という意味では決してありません。何度も挑戦すれば、そして学校で友達と議論すれば、必ず攻略法が見出だせるくらいの難易度でした。

『ふしぎの木の実』は、そのような「手探り」を携帯機でできるようにしたという功績があります。

2001年の日本の雰囲気は、決して明るいものではありませんでした。91年のバブル崩壊以来、2001年2月26日(『ふしぎの木の実』発売前日)の日経平均株価の終値は1万2,261円80銭。バブル絶頂期には遠く及びません。筆者の肌感覚から見ても、日本の景気がようやく上向くのは2005年頃(ただしリーマン・ショックで再び地に落ちましたが)。ですが、それと同時にインターネットが少しずつ身近なものになり、技術革命の予感も漂っていました。

不安と革新が螺旋状になり、日本列島を包んでいた時代。そんな最中に登場した『ふしぎの木の実』は、当時の日本人の毛羽立った心を癒しつつも「新たな課題を解く勇気」を与えてくれました。

そんな名作を、今一度プレイしてみるのはいかがでしょう。


「四季の光景」を美しく表現した、携帯機の傑作!今こそスイッチオンラインに追加された『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実』を遊んでほしい

《澤田 真一》
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