Valveは、Steamに搭載されている「Remote Play Together」機能をアップデートしました。
この機能は、インターネットを介してSteamライブラリ上の「ローカルマルチプレイヤーゲーム」を共有できるというもの。これまではSteamフレンド同士でのみ可能でしたが、アップデートによりSteamアカウントを持っていないフレンドでも一緒に遊べるようになりました(Steam Linkアプリは必須)。
この機能を使用することで『ヒューマン フォール フラット』『Ultimate Chicken Horse』『Overcooked! 2』『Cuphead』などの定番ゲームを気軽に遊べる機会が増えそうです。Steamでは3月25日から「Remote Play Togetherセール」を開始しています。
本稿では、これまで以上に一緒に遊べる選択肢が増したSteamの「マルチプレイヤーゲーム」から、さまざまなジャンルのオススメ作品をいくつかピックアップして紹介します。
『Enter the Gungeon』
最大プレイ人数:2人
お宝が眠る迷宮「ガンジョン」を舞台にした弾幕シューティング&ローグライク探索ゲーム。プレイヤーは、装備など性能が異なるキャラクターを操りながらアイテムを集め、自らを強化して迷宮の奥に眠る「過去を始末する銃」を手に入れるのが目的です。
本作の協力モードはオフライン専用の画面共有タイプ。2P側は「イニシエート」と呼ばれる専用キャラクターが用意されています。イニシエートの特殊能力は、1Pがやられて一人になったら性能が上がるというもの。もちろん協力プレイ用の蘇生アイテムもあるので安心してください。
色々なゲームや映画などのパロディが多い本作。2人で元ネタを当てながらプレイするのも面白いかも知れません。
『Heave Ho』
最大プレイ人数:4人
顔に手がついているだけの妙ちくりんな生物を操りながら、ステージのゴールを目指すアクションパズルゲーム。本作のシステムはいたってシンプルで、それぞれの腕で「仲間の体」や「足場」などを掴める事と、落ちたら死んでしまうという事のみです。
ステージにはトゲの罠のほか、さまざまなギミックが存在。4人でお互いの手をしっかり掴まないと距離が届かないような幅の穴や、ブランコの要領で仲間を投げ飛ばす必要があるステージなど多種多様です。
遊んでいると「今どっちの手で仲間を掴んでるんだっけ?」となる本作。息があったチームプレイができたときの喜びは最高です。しかし、うっかり仲間を谷底へ投げ飛ばすようなハプニングも当たり前。遊ぶ際にはボイスチャットで「せーの!」と声をかけあうのが攻略のコツです。
『Lovers in a Dangerous Spacetime』
最大プレイ人数:4人
危険な宇宙を舞台に球形の宇宙船を操り、任務を果たす協力型アクションシューティング。プレイヤーは船の操縦や攻撃、シールドなどそれぞれの役割を切り替えながらステージを探索し、隠れている「宇宙ウサギ」を見つけ出すのが目的です。
宇宙船の操作担当箇所はプレイヤー数よりも多く、戦闘が始まるとすぐに手が足りなくなってしまいます。ひとりひとりが船内を走り回り、適切な対応をしなければステージクリアは困難です。また、ステージによっては強力な攻撃をしてくるボス戦も用意されています。
ローカルマルチ専用ゲームでAIの相棒が用意される1人プレイ可能も可能ですが、本作の真骨頂はやはり多人数プレイ。仲間との円滑なコミュニケーションが勝利の鍵です。
『Monster Prom』
最大プレイ人数:4人
モンスターたちが通う学園を舞台にした、世にも珍しい対戦恋愛アドベンチャーゲーム。プレイヤーは数週間後に迫った「プロム(卒業パーティー)」に誘うパートナーを見つけるべく、狙ったモンスターの子と仲良くなるのが目的です。
ゲーム内容はオーソドックスなスタイルの恋愛ゲーム。移動先を選び、そこにいる相手と会話を通じて好感度の上昇を狙います。また、パラメーターアップ用アイテムなどの要素もあり、充実した学生生活を送るのは簡単ではありません。
マルチプレイは、それぞれのターンを交代しながら進めていく形式。テキストが英語なのでプレイのハードルは高いですが、個性的なキャラクターに過激なテキストなど、本作ならではの魅力に溢れています。
『ベア・ナックル4』
最大プレイ人数:4人
かつてメガドライブで発売していたベルトスクロールアクションシリーズ『ベア・ナックル』の25年ぶり最新作。躍動的な手書き風アニメーションや、古代祐三氏や下村陽子氏などの超豪華なメンバーが手がけるBGMもポイントです。
ゲームは非常にオーソドックスなベルトスクロール。ステージの敵を倒しながら進み、最後に待ち受けているボスを倒せばクリアです。進行状況で過去作品のキャラクターも「ドット絵の姿」で使用可能になるなど、遊び心も満載です。
協力プレイでは最大4人でステージを攻略していくほか、プレイヤー同士の対戦も可能。キャラクターごとに性能や技、システムなどが大きく変わるため何度遊んでも新鮮な気持ちで暴れることができる作品です。
『Streets of Fury EX』
最大プレイ人数:4人
実写取り込みのキャラクターによるアクションゲーム。ゲームとしては敵を倒しながらステージを進んでいくベルトスクロールなのですが、『餓狼伝説』のようなライン式移動があったり、強力なコンボや必殺技があったりと格闘ゲーム要素も強めです。
どこかふざけているようですが、実際に遊んでみるとゲームとしての作りは堅実。作り手側が狙っている良い意味での「緩さ」も抜群で、笑いながら快適に遊べる作品です。ストーリー、サバイバル、チャレンジとモードも充実しています。
マルチプレイヤーは、協力モードと対戦モードを搭載。使用可能なキャラクターは、どいつもこいつも「どこかで見たような」技や音声を使用。パーティーゲームとしても間違いなく盛り上がれる一本です。
『Moving Out』
最大プレイ人数:4人
引っ越しをテーマにした物理アクションゲーム。プレイヤーは引越し業者となり、ステージごとに指定された家具をトラックに積み込む事が目的です。舞台となる街はとても忙しい人が多く、引っ越しには丁寧さよりもスピードが求められます。
家具の中には玄関ドアから出せないサイズの家具なども。そういうときは仲間と協力し、二階の大きな窓から外へと捨ててしまっても問題ありません。ステージが進むごとにスイッチ式のドアやベルトコンベアなどのギミックも登場し、難易度は増していきます。
非常に明快なルールやパズル性、コミカルな世界観など魅力満載。本作の唯一と言ってもいい欠点は「オンラインマルチプレイが無い」ことなので、「Remote Play Together」を使用して誰とでも気軽に遊べるようになった恩恵が非常に大きい作品です。
『ブーメランヒュー』
最大プレイ人数:6人(Remote Play Togetherでは4人まで)
食べ物達がブーメランを使用して戦うローカル専用の対戦アクションゲーム。プレイヤーは移動、攻撃、ダッシュを駆使しながらステージ内にいる相手をすべて倒して勝利を目指します。対戦モードのほか、AIとのシングルプレイモードも用意されています。
ステージには「分裂」「爆弾」などの効果を持つパワーアップアイテムが出現。パワーアップは複数装備可能なため、組み合わせによっては一回のブーメランで勝利することも夢ではありません。また、ステージギミックを利用して相手を罠にはめるような戦略も可能です。
一戦ごとの決着が非常に速い本作ですが、アイテムコンボなどの要素により単調になりづらいのが魅力。食べ物たちが負けるときはスパッと切れたり砕けるのはどこかユーモラスです。なお、「Remote Play Together」の仕様上最大人数である6人プレイは不可能なのでお気をつけください。
『Broforce』
最大プレイ人数:4人
軍事組織「ブロフォース」となり、テロ組織と戦うアクションゲーム。使用できるキャラクターはどこかの映画で見かけたようなキャラクターばかりで、それぞれ独自の性能を有しています。
ステージ内に囚われているキャラクターを解放することで残機が増加。敵の攻撃も激しく、キャラクターは簡単にやられてしまうので、次々と切り替えながら進んでいくことになります。
本作の最大の特徴は、武器でステージ内の地形をほとんど破壊できること。ステージ攻略への利用はもちろん、一緒に遊んでいる仲間へのちょっとした「いたずら」も可能です。最終的には誰かがゴールにたどり着ければステージクリアになるので安心ですね。
『ダライアスバースト クロニクルセイバーズ』
最大プレイ人数:4人
タイトーの歴史的なシューティング『ダライアス』で、2011年にアーケードで稼働していたシリーズの移植作品。移植版ではオリジナル要素を多数収録しています。
「ダライアスバースト」シリーズの歴史を描くとされている本作。シングルプレイでもやり尽くすのは大変なほどに、収録ステージや登場機体が豊富に用意されています。また、本作はデュアルディスプレイに対応してるため、PCモニターを複数利用している場合にアーケードのような大迫力映像を楽しむことも可能です。
マルチプレイでは、最大4人までの協力プレイが可能。難易度の高い本作ですが「残機無限モード」なども用意されているので、気軽に遊べる作品です。ホストがDLCを所有している場合、みんなで共有して遊べるのも嬉しい部分です。
『Can't Drive This』
最大プレイ人数:4人
道を作って走り続けるパーティーレースゲーム。リアルタイムで一人がコースを作り、他のプレイヤーが作られた道を進み続けるスリルのあるドライブを楽しめます。2021年3月に早期アクセスを抜けて製品版になったばかりです。
ドライバーの運転する車は、一定以下の速度になると爆発する仕様。なるべく走りやすい道を作成する必要があるのですが、配置できるパネルはランダムです。「ガードレールで道を塞ぐ」「連続カーブ」「ジャンプ台の先が谷底」などのトラブル必至の作品です。
マルチプレイは画面分割タイプ。4人モードでは、3人がドライバーとなる協力モードのほか、チームごとの対戦プレイも可能。遊んでいるうちに、だんだんチームワークが出来上がっていく感覚は本作の醍醐味です。
『A Hat in Time』
最大プレイ人数:2人(Co-opモード)
箱庭世界を舞台に、探索を行う3Dアクションゲーム。プレイヤーは「Hat Kid」と呼ばれる少女となり、失われた宇宙船の燃料を取り戻すためにさまざまな惑星で冒険を行います。ステージによってはステルスや推理ゲーム要素も用意されています。
『スーパーマリオ64』などの影響を色濃く受けているという本作。ステージ内はほとんどの屋根の上などに移動可能なほか、隠し通路も多数存在しています。固有能力を持つ「帽子」「バッジ」によるカスタマイズなど、自分だけのプレイスタイルを構築することも可能です。
協力プレイは、分割画面でお互いがステージ内を移動可能。帽子などの進捗状態も共有しているため、自由なプレイを楽しむことも可能です。なお、本作はDLCで最大50人参加できるオンラインモードもプレイ可能です。
ここまで比較的定番な、わかりやすいゲーム性の作品を中心にいくつか紹介してきました。もちろんこれは数あるマルチプレイヤーゲームの中でもほんの一握り。コントローラーや機能対応したゲームに限りますが、お気に入りのゲームをSteamを持っている・持っていないに関わらずフレンドと一緒に遊べるようになったことで、今後の遊びの幅が大きく拡がると思います。
「Remote Play Togetherセール」は日本時間2021年3月30日3時までの開催予定。セール中はさまざまなゲームのライブストリーミングも行われています。『Stardew Valley』などシングルプレイでも面白い作品も多数用意されているため、自身のウィッシュリストを確認しておきましょう。
さて、ディライトワークスから、PS4/Xbox One/ニンテンドースイッチ向けに2D対戦格闘ゲーム『MELTY BLOOD: TYPE LUMINA(メルティブラッド:タイプルミナ)』が発表されました。
『メルティブラッド』シリーズは、ノベルゲーム『月姫』をベースに制作された格闘ゲームで、これまでPC/コンソール/アーケードとさまざまなプラットフォームで続いています。最新作では、今夏発売を予定しているノベルゲームリメイク『月姫 -A piece of blue glass moon-』の世界観をベースに、ビジュアルや担当声優も変更されています。
Steamでは現状リリースされている最新作の『MELTY BLOOD Actress Again Current Code』が配信中。本作開発の「フランスパン」が最新作も担当しているため、雰囲気をつかむためにも今からこちらで練習しておくのもいいかも知れません。なお「Remote Play Together」を使用することで格闘ゲームも気軽に遊ぶことができるほか、ゲームによってはオンライン対戦よりラグが少なくなることもあります。