6月13日より行われた、世界最大級のゲーム見本市「E3 2017」に、ネクソンが贈るスマホ向けMMORPG『Durango』が出展。本作は、現代世界から恐竜はびこる異世界「Durango」に突然ワープした主人公たちが、様々なテクノロジーやスキルを駆使して生き抜いていくという斬新な設定が注目されているタイトルです。
今回は、E3出展デモのプレイと、『Durango』開発を手がけるネクソンコリア内「WHAT!STUDIO」所属で、本作の開発統括ディレクターを務めるイ・ウンソク氏にインタビューを行いました。
◆『Durango』導入部分をプレイ!
『Durango』の始まりは現代の電車から。様々なバックグラウンドとスキルを持った乗客たちがいます。この中から自分のキャラクターを選んでいきます。兵士や女子学生などがいる中、筆者は上の画像にある“Job Seeker”を選択。どうやら彼は、防御系のスキルを持っているようです。ちなみに、静止画では伝わらないのが残念ですが、乗客たちの動きが細かく、見ていると楽しいです。
キャラを選んだら車内を歩いて食堂車へ向かいます。途中、ペンダントを座席の下に落としてしまった女の子が助けを求めてきます。ペンダントを拾ってあげると、お礼に“恐竜図鑑”をもらえました。
食堂車で飲み食いしていると、警報が鳴り響き、なんだか不穏な気配に。戻ってみると、車内に突如植物が現れ始めます。ここから異世界「Durango」へのワープが始まります。
いよいよヤバくなってきた車内。途中手に入れた斧を片手に進むと、小型の恐竜に襲われます。ここからバトルのチュートリアルが開始。バトル自体はシンプルで、斧アイコンをタップして攻撃します。そして、しばらく戦闘を続けていると、電車の横っ腹をぶち破って巨大な恐竜が出現!この時空いた穴から主人公は放り出され、「Durango」へ降り立つことになります。
そしてこのタイミングでキャラクタークリエイトが始まります。設定項目も多く、かなり自由なクリエイトが可能。服をボロボロにしたり、パンツ一丁にすることもできます。また、Resetすることでキャラ選びをやり直すことも可能です。
今回のプレイはここまで。気になるMMORPG部分はプレイできませんでした。あの緊迫した導入部分からどのように物語が始まるのか、とても気になります!
◆『Durango』統括ディレクター イ・ウンソク氏インタビュー
──『Durango』の開発について、現在の進捗とリリース予定を教えてください。
イ・ウンソク氏: 開発は最終段階に入っており、グローバル向けのローンチを2017年内に予定しています。日本のローンチについては、別途ご案内をする予定です。
──34万人が参加したβテストでは、どのようなフィードバックが得られましたか?
イ・ウンソク氏: 先日行ったβテストには、これまで韓国のみで行われていたテストとは異なり、世界中の人にもプレイしていただきました。そこで、海外のユーザーさんがどのようにクランを作り、どのように他のプレイヤーと関わりを持つのかなどを学べました。大変有益な情報を得られたので、今後はより間口を広げた開発ができると思います。また、「何をしていいのか分からずにずっとシングルプレイをしてしまった」というフィードバックもあったため、MMOパートのゲームを簡単にプレイできるような仕組みを入れています。
──シングルプレイのサポートは、チュートリアルを追加する形でしょうか?
イ・ウンソク氏: 『Durango』はサンドボックス型のゲームなので、チュートリアルを追加するのではなく、例えば、あらかじめ「キャンプ」を作っておき、村人との会話を通じて何をすればいいかが自然にユーザーへと伝わるような配慮をしています。シングルプレイでキャンプを訪れ、どうやって他のプレイヤーと協業していくかをガイドする形ですね。
──『Durango』は、スマートフォンの縦・横画面どちらでもプレイできますが、縦持ちでもプレイできるようにした狙いはなんですか?
イ・ウンソク氏: コアゲームでは横持ちが基本だと思いますが、よりカジュアルに遊んで欲しいという意図があり、『Durango』ではあえて縦持ちにも対応させました。メールをチェックするためにいちいち持ち替える必要もないので、気軽にゲームをプレイしていただければと思っています。また、私自身、子どもを片手で抱きながらゲームの進捗を確認しなければならないことがあったのも一つの理由です。片手でプレイできたら、ながらプレイもやりやすいなと。
──MMOということですが、対応スペックやバッテリーの持ち具合などはどのような状況にありますか?
イ・ウンソク氏: まず、Androidは2013年頃発売された「GALAXY S4」がミニマムのスペックです。iPhoneは、7はもちろん、5S・6・6Sにも対応しています。バッテリーの消費量については、他のスマートフォン向けゲームと同程度です。データ通信量も他のゲームと同等あるいは少ないので、快適にプレイできると思いますよ。βテストでは、日本よりも通信環境があまり良くないマレーシアやベトナムから参加された方からも、問題なかったというフィードバックをいただいています。
──課金要素について教えてください。
イ・ウンソク氏: 現在は未定です。ゲーム体験に深みを持たせられるものや、便利さを提供できるようなものを考えています。
──日本では、モバイル向けMMORPGがまだあまりメジャーではありません。日本でのリリースにあたり、これをどう捉えていますか?
イ・ウンソク氏: 日本ではモバイル向けMMORPGがあまり大きなジャンルではない、という点は認識していますが、可能性のあるジャンルとも捉えています。チャットなど小さい範囲でゲーム内コミュニケーションを取れる要素も入れているので、そうした部分が日本でも受け入れてもらえるとうれしいですね。日本ではメッセージアプリとして「LINE」が主流ですが、『Durango』はゲームとしてのみではなく、そのようなユーザー間のコミュニティを醸成する場として発展していってほしいなと願っています。
──最後に、日本のユーザーにメッセージをお願いします。
イ・ウンソク氏: まず、『Durango』に高い関心を持ってくださってとても感謝しています。まだ日本での本格的なPR展開は開始していませんが、日本のみなさんに最高のゲームをお届けできるよう開発を続けています。本作は、現代人が未開の地「Durango」にワープするところからはじまりますが、ワープ先では世界中の人々が一堂に会してゲームをプレイします。そのなかで多様な文化が生まれてほしいと考えていて、例えば日本的なものとして「お寿司」を作れるなどもあります。こうした文化の活性化といった要素を含め、ぜひ楽しみにお待ちいただければと思います。ちなみに、ゲーム内のお寿司は高級料理ですよ!
──それは、日本人としてはとてもうれしいですね!リリースを楽しみにしています。本日は、ありがとうございました。
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