ライアットゲームズは、『リーグ・オブ・レジェンド』日本公式リーグ夏季決勝戦となる「LJL 2016 Summer Split Final」を8月7日に開催しました。本記事では試合結果を会場の様子や選手インタビューも交えつつご紹介します。
■3年目の好敵手対決、先手を取ったのは……
今回激突したのは「LJL 2016 Summer Split」を1位で勝ち抜いた「Rampage(RPG)」と2位をもぎとった「Detonation FocusMe(DFM)」の2大強豪チーム。これまで以上に大きな波乱を見せた今シーズン決勝戦は、新たな息吹を感じさせる「LJL」で鍛え上げられた彼らにとって“因縁の対決”以上の大きな意味を感じられたことでしょう。
DJのプレイングで彩られた凄まじい迫力の開会式を終えて突入した第1試合。試合開始10分まで両チームの成績は並んでいましたが、静寂を打ち破るかのようにRPG Roki選手がファーストブラッドを獲得。DFMもそれを追う形で1本目のBotタワーを落とし、試合を動かします。その後30分でのバロン前集団戦で勢いを掴んだRPGはジャングラー・Tussel選手の“リー・シン”が放ったUltで絶好のEngageを展開。“Insec Kick”を彷彿とさせる卓越したプレイングを皮切りに、ベース前の争いを制して「LJL 2016 Summer Split Final」第1試合の勝者となりました。
■一進一退の攻防戦、“BO5”の重圧
試合中盤までまたも睨み合いが続いた第2試合でしたが、RPG Roki選手やDFM Yutapon選手のケアレスが目立ち、早速Best Of 5(5戦中3勝先取で勝利)でのゲームプレイにおける“スタミナ”が問われる展開に。RPGは30分でバロンナッシャーを獲得したものの、DFM Hikari選手操る“アッシュ”の強烈な火力に耐え切れずDFMにアドバンテージを与えることに。その後インヒビターまで陥落させられ、大波乱の末にDFMが1勝を得ました。
こうして五分五分となった好敵手同士ですが、3試合目でRPGはTussle選手を筆頭に勢いを取り戻します。中盤ではMeron選手の“ジン”が猛烈なバーストダメージを発揮し次々とキルを獲得、エースを達成して完膚なきまでに試合に勝利。しかしながら続く第4試合、DFMは試合序盤から常にキルアドバンテージを握る形に。王者たる貫禄を示しながら、Ceros選手、Hikari選手の活躍と共に40分の段階で敵陣で4キルをゲット。RPGのネクサスを破壊し、BO5で繰り広げられる決勝戦は、第5試合までもつれ込みました。
■波乱に幕引く第5戦、RPGの集団戦が光る
またも試合中盤まで一進一退の攻防が展開する第5試合。平行線に見えた試合を動かしたのは35分に起きたトップ側リバー、バロン周辺での一幕。RPGに追われながらもYutaponの痛烈なテレポートをきっかけに大きく反転、“ナー”の強烈なCCが4人に刺さるも、RPGはこの集団戦でものの見事にマルチキルをゲット。DFMの二大巨塔Ceros選手とHikari選手を撃墜し、その勢いを削ぐことなくトップレーンからベースへと進入。RPGはまたもエースを達成しながらネクサスを破壊し、「LJL 2016 Summer Split」の優勝チームに君臨しました。
Game*Sparkは試合終了後の選手にインタビューを実施。ここからは、「Summer Split」をラストまで駆け抜けた両チームの人気プレイヤーの生の声をご紹介します。
■Detonation FocusMe / Ceros選手
写真 中 “DFM Ceros”
――本日の決勝戦で「Summer Split」の全試合が終了しましたが、シーズン全体を振り返って、チームの総合力を高められたと思いますか。
Ceros選手: シーズン開幕時はメンバーが変わったばかりだったので、連携やコミュニケーションなど、慣れてない部分が多くミスが目立っていました。その穴を埋めていけるよう努力を重ねてきたわけですけれど、決勝戦ではまだ足りなかったかなと思いました。
――RPGを相手にするに当って、何か特別な戦略を講じたり、対策を用意していましたか。
Ceros選手: 特別に、というほどではないのですけれども、RPGはお互いによく知っているチームなので、「相手の得意なところを潰していく」「自分たちの長所を押し出していく」ことを意識していました。
――今回繰り広げてきた全5試合の中で、特に注目した相手選手はどなただったでしょうか。
Ceros選手: 去年までのイメージで言うと、トップのPaz選手は強いメンタルを持ち合わせているイメージがなかったのですけれど、今シーズンはその印象が大きく変わりましたね。プレイングの安定感が強くなったように思います。
――来シーズンに向けての意気込みをお願いします。
Ceros選手: 正直、本当に今はただ悔しい思いなので、結果を出したいです。次のシーズンが始まって勝ちたい、そういう気持ちが大きいです。
――本日はありがとうございました。
■Rampage / Meron選手
写真 中 “RPG Meron”
――優勝おめでとうございます。長丁場の試合となりましたが、まずは決勝戦を終えた感想をお聞かせください。
Meron選手: 辛いこともいっぱいあって特に4試合めはかなり辛かったんですけど、全員が全力を出し切って勝てたので嬉しいです。最高です!
――今シーズンを通して、RPGはどのように成長できたと思いますか。
Meron選手: チームとして更に動けるようになったことが最高の喜びです。みんなでポジティブに考えて、「俺たちならやれる!」という強い気持ちもあったので、チーム間のコミュニケーションも円滑になりました。
――対DFM戦に臨むに当り、何か作戦は用意していましたか。特にCeros選手の広範なチャンピオンプールなどは脅威だったのでは。
Meron選手:もし DFMから何かトリッキーなことをしてきたら、「底力で倒そう!」「俺達の土俵に引きずり出してやろう!」って。そういう作戦を考えてました。みんなで決めたんです。「俺たちのほうが強いんだから、奇策を出されても俺たちの全力を出し切れる構成でやろう!」と。
――今回繰り広げてきた全5試合の中で、特に注目した相手選手はどなただったでしょうか。
Meron選手: やっぱりYutapon選手です。長年戦ってきてるので、「コイツはやるなぁ~」という感じがしました。彼には気をつけなきゃ、って思ってました。
――ちなみにCeros選手は、Yutapon選手の対面となるトップのPaz選手に注目してました。
Meron選手: そうですね、Yutapon選手は本当怖かったんですけどPaz選手は上回ってくれました。
――それでは、最後にIWCQへの意気込みをお願いします。
Meron選手: 絶対に「World Championship」行くぞー!
――本日はありがとうございました。